DC色々体験記

2003年1月【2泊3日テキサス州ダラス旅行

 

 

1月18日(土)

異常寒波のDC(朝の気温−5度!)を離れダラス・フォートワースまで空路3時間。快晴、暖かい(気温18度)。シャツ1枚でも大丈夫。ダラスに何にも先入観も抱かず到着して、まず街中でしばしばカウボーイハットをかぶった大人を見たのにはびっくり。てっきり浮かれた観光客だと思ったが、折り目つきのジーンズ、カウボーイハットというのがちょっとした場所へ行くときの「正装」と思っている人が多いと聞き、アメリカの広さを感じる。

また、テキサス=ヒスパニック増加という図式を抱いていたが、実際は、「棲み分け」があるようで、今回はマイノリティの顔を見ることが少なかった。しかし、レストランのウェイター、ウェイトレスもまだまだ(というべきか?)白人が多く、この点はDCと違って新鮮だった。もっともDCは黒人比率が60%という全米でも特殊な人種構成(全米平均は10%超)であるので、比較の基準にするのは良くないのかも。また「白人」も、DCで見るような、ヨーロッパ系、ユダヤ系等が混じった多様さはなく、似たような顔つき。

久々の友人との再会。この後3日間、ずーっとアテンドしてくれ、旅の楽しさが、2倍、3倍になった。

 

フォートワース現代美術館へ。安藤忠夫設計の建物は、コンクリートの感じ、障子を思わせる窓ガラス、建物を囲む池等に、和風ではないが日本風の趣を感じるのは、「安藤作」の先入観のためであろうか。展示作品は美術館の110周年を記念したアメリカ現代美術回顧といった感じで、巨大な作品の数々をゆったりと展示していて大変よろしい。続いてフォートワースのStockyard Station(昔牛が売買されたところ)。ここで"Cowboy"は遠い牧場から馬に乗って牛の群れをまとめつつこの場所まで牛を連れてきた者を指すということ、そういったCowboyが活躍したのは鉄道ができるまでのほんの2,30年間であったことを知る。牧場の労働者が皆カウボーイっていうことではないんだね、、。今は売買など行われていない単なる観光地。

その後ダラス美術館(ここも地方美術館と侮れず素晴らしいコレクション)、ダラスの街を走る市電などを楽しんで、夜はTexMex。さすが本場。ステーキが旨い。ダラスの夜景も美しい。

 

 

 

1月19日(日)

ケネディ暗殺現場へ。今年は暗殺40周年。現場は当時のまま保存されている。オズワルドが銃を撃った教科書ビルの6Fは現在博物館で、ケネディのライフヒストリーや暗殺時の様子をパネルで紹介している。沢山の観光客。

現場近くの、「真犯人」が狙撃したとされている場所の木の柵も当時のまま。「まさにこの木柵の前に立って、犯人は、、、、」と感慨にふけりつつ木の柵を見つめていると、大工のおじさんが替えの木の板を打ち付け始めた!どうやら木の柵の形、場所をそのままにしつつ板自体は適宜入れ替えている様子。

なお、現場を隈無く観察したが真犯人発見に繋がる証拠は見つからず残念。

ビル(博物館)から現場を眺め、ここから命中させるのは至難の業だ、と素直な感想。

 

念願の油田見学。ダラスから車で2時間のキルゴア(Kilgore)という小さい町へ。「東テキサス油田博物館」は油田が発見された当時(1930年)の町並みを屋内で再現(映画のセットみたい)するなど趣向を凝らしている、というより、「原油が出ている場所」というだけなので、趣向でも凝らさないと見せるものがない。とはいえ、映画、人形劇による油田解説など、テーマパーク的に素直に楽しめた。

周辺にはいくつもの油田ならぬ「油井」が現在も枯れずに稼働しており、原油臭さが鼻を突く。

友人の家はDowntown(今は治安も悪くない)にあるアパート。室内の感じはシンプル&ゴージャス。正直こういう部屋作りをしてみたいと思う。

 

20日(月)(祝日:キング牧師誕生日)

昼の便でDCの気温零下の世界へ逆戻り。旅は「するべき」ではなく「しなければならない」、まさにこの自分の物理的な身体を通じて経験・感動は蓄積されるのだ、と今回の感想。(おわり)