DC色々体験記

2002年11

11月5日 米国連邦議会中間選挙

投票所見学。マークシート用紙で、データを電話回線で転送する以外は全く日本と同じ(教会を場所として使っていたり、働いている人が殆どボランティアであったりといった些細な違いはあるが)で拍子抜けしてしまうほど。折りたたみ式の投票台は特に日本そのままという感じがした。

結果は共和党の「歴史的勝利」。上院は接戦4州つで、このうち3つを共和党が制したためこの結果になったが、これらが逆に振れる、すなわち数万票が民主に動いていれば、結果は逆になったわけで、これで共和党の政策が信任されたとか、大統領のレファレンダムというのは疑問。2大政党制及び小選挙区制の問題点がまさにここに凝縮されていると見るのがいいのではないか。

 

某日 リースバーグ。

アーリントンブルバード(50)から15へ入って北上、というコースをとるも結局遠回りになったが、途中の景色、道路沿いの紅葉や広ーい牧場(「富良野」聞いて日本人が思い浮かべる景色)を楽しみつつ。

リースバーグ=ショッピングモールのイメージだったが、実はリースバーグは古くからある町で、南北戦争の戦場にもなったところらしく、ちょっとした観光地。地図がなかったため道に迷いツーリストインフォメーションで地図を入手。ついでに博物館見物。改装中の一軒家程度の規模の博物館は、南北戦争時の兵士の服や、当時の生活用品がこじんまり展示してあるだけであったが、まあ一度は行ってみるものだ。

リースバーグでは、いろんなアウトレットをめぐる。Gap, Kenneth Cole, Barberry, Benetton, etc.。バーバーリーの300ドルのコート(100ドル割引)が心残り。買っちゃうんだろうな、いずれ。

某日Berkeley Springs(West Virginia)へ。ジョージ・ワシントンも訪れたという古くからの温泉リゾート。街はひなびた温泉街、という感じ。温泉以外はホントに何もない。30分20ドル。ゆっくりつかると体も芯から温まり、いい気持ち。

 

某日 年末のキューバ旅行決定。理解ある職場の上司に感謝。

 

某日 最近アメリカ料理に飽きて、アジア料理にシフトしつつある。ハンバーガーとかなんか味気ない感じがするんだよな。

 

11月某日 NY(5月以降で4回目)

ミュージカル:オペラ座の怪人鑑賞。英語が分からない…

夜、クラブ:コパカパーナwww.copacabanany.com/)へ。場所はマンハッタンの西はずれ。帰りも簡単に捕まるのでタクシー利用が無難。1ブロック離れた地下鉄の駅まで歩く勇気があれば別だが。この日の入場料は20ドル(要ID)。とにかくでかい。メインフロアはステージと、その前にダンスフロア、フロアを囲むようにテーブル席が約300以上、さらにその周りにバーコーナー(フロアより広い)。純粋に踊りに来ているのは全体の3,4割。といっても分母が大きいのでフロアは大変混雑。セキュリティの数も多く、危ない雰囲気はない。フロアを囲むように3カ所お立ち台があって、クラブに雇われているとおぼしき女性が踊っていた(コパガールズというらしい)が、これがセクシーでかつ上手い。見ていて飽きない。

この日のライブはホセ・アルベルト。11時と1時の2回。彼のパワーある歌声はライブにぴったり。 Sueno ContigoDisculpeme SenoraBaila Que Bailaといった「聞いたことある!」ナンバーから、Chan Chan(ブエナビスタソシアルクラブでおなじみ)、Guantanameraのカヴァーまで、大満足。

 

翌日 グッゲンハイム美術館

2時間ぐるぐるまわる。現代美術(映像作品、写真)。鏡に向かって、自分の上半身を真っ白に、次に赤に、次に青、最後に金に塗るところを延々撮影している作品。白い顔の時は冷淡な表情に、赤いと怒っているように見える。表情は同じなのに。不思議だ。と思っていて解説を見ると、act(演じる)とはどういうことか、といったことがテーマ、と書いてあり、すっと了解できた感じがして気分がよい。

NYは4回目であったけど、グッゲンハイムは初めて(DCに来て以来)であることに気づき、この先(DCにいる間)、ここをじっくり眺める機会は何度あるのか、と考えると、ちゃんと来れるときに来ないと、と思う。考えてみたら、ホイットニーはまだ1回も行っていない。

なお、写真はグッゲンハイムのカフェでの「豚照り焼き丼」。モダンアート!

エンパイアステートビルに上る。後悔しかけたが、何事も経験、と自分に言い聞かせる。

 

某日 こちらに来て驚いた車のCM

1.dramatize宣言!

砕氷船がゆっくり氷の海を進む映像、ナレーション「この砕氷船○○号は4機のディーゼルエンジンを搭載している。」、、、、「しかし」

砕氷船が氷に阻まれて停止。

「時として5機目のエンジンを必要とする。」

と、砕氷船からクレーンでオフロードタイプの車がおろされる。(フォードだったかどこだったか)。車からロープが張られ、砕氷船を牽引する形に。車にひかれ、動き出す砕氷船!

(そこで、『この映像はdramatizeされています』のテロップ)

感想:dramatize、、、なんでもありじゃん。空でも飛ばしてみたら?

 

2.dramatize宣言すら無し。

何の車だったか、カップルが仲良くピザを車で持ち帰っている。助手席の女性の膝の上に箱入りのピザ。快調に飛ばす車。と、車の前方にボールが飛び出してくる。急停止。事故は回避されるが、ピザを確認すると、上部のチーズが前方に偏っている。顔を見合わせる二人、しかし、取り直したように車を再び発進、快調な加速。しばらくして停止、再びピザを確認すると、きれいに元通り。注意してみたが、dramatizaの文字はない。

感想:絶対だな。絶対元に戻るんだな。

 

サンクスギヴィング ニューオルリンズ旅行

前々日に4連休に何もしないのは、と思い立ち、急遽チケットを予約。ネットだと簡単だ。偶然ニューオルリンズに帰省している知り合いも見つかった。

1日目

早朝DC初。アトランタ経由で午後1時前にルイジアナ州都バトンルージュの空港着(格安チケットでは、ニューオルリンズ発着の良い便が無かったため)。レンタカーを借り高速110号から10号でニューオルリンズまで約1時間半。そんなに疲れもない。ホテルにチェックインし、知り合いに連絡したところ、2時間後に行くというので、ホテル目の前のガーデンディストリクトをガイドブックの順路通り律儀に散策。古代ギリシャ風の柱が特徴の建築群は、百数十年前のもの。物持ちがいい。しかし道路はoakの木の根の影響もありガタガタ。

夕刻、知り合いの家のサンクスギヴィングディナーに招待を受ける。料理はおいしい。ターキーはもちろん、なんというのか、ペースト状の食べ物なんけど、牡蠣が入っていて、よくわからんけど非常に旨い。リンゴの外側をチョコで覆ったデザートも。サンクスギヴィングをアメリカの一般家庭に入り込めるなどという経験は貴重だ。

ニューオルリンズの人種構成は独特。かつてフランス領であったという、歴史的経緯もあり、クリオール(人種的概念でないというのでこれが難しいが)という、いわゆるヒスパニックや白人とはまた別のフランスも混じったような独特の顔つきが多い気がする。

夜は友人のおすすめということで、Le Bon Temps Rouleという"Neighborhood Bar"へ。ライブはSoul Rebelというbrassだが現代風のアレンジ(ラップなんかも入ったりする)バンド。結構楽しめた。1時間ノンストップの演奏。客層は若い。観光客も少なそう。皆(酔っていることもあり)Friendlyで、踊りまくっている

 

2日目

 朝10時から、フレンチクォーターを散策。スペイン風の建物(2回に張り出したバルコニーが印象的)のなかをひたすらぶらぶら。昼食のシーフードはやや高め。ビールも頼んでほろ酔いでまたぶらぶら。名物のカフェオレとドーナツをミシシッピの緩やかな流れを見つつ頬張る。至福のひととき。路上のライブや大道芸人を見たりして。

ホテルに戻り軽く寝て、Tipitinaへ。9時半。開演まで1時間は長かったが、Basin Street Record 5th Anniversaryということで、Kermit Ruffinstraditional)にゲストとしてIrvin Mayfield(トランペット)、Dr.Michele White(サックスより短い奴)、 Henry Butler(ブルース)、Jon Cleary(フュージョン?)の豪華3本立てライブ。色々楽しめて、得した気分。これで12ドルは安かった。CD3枚(計45ドル)購入。300人は来ていたか。客層は高め。観光客も多そう。皆の地元の音楽を楽しむ様子が伝わってきて楽しいライブ。jazzもライブだと迫力ある。トランペットなど2人の個性の競い合いが胸に来るものがある。

 

3日目

朝6時起き。7時チェックアウト、8時半前にバトンルージュ着。ルイジアナ州議会議事堂見学。1930年代にたてられた33階建ての「全米一高い議事堂」は、周囲に高い建物がないこともあり、なかなかの壮観。簡単なチェックだけで、上下両院議場(中まではだめだけど)も含め行動自由はよい。27階の展望台もいい眺め。この議事堂の発案者の当時知事は、知事を辞めた後の上院議員時代にこの議事堂の中で暗殺(射殺)されたという。その場所に当時の記事なども展示。へえ、ここでねえ、、、という平凡な感想。自分の造った建物で死ねて、本望、、、ではないよね。10時40分の便でダラス経由でDCへ戻る。