DC色々体験記
2004年3月
3月某日
日本より客が来る。こういう時は、行きそうで行かないDCの観光スポットを訪れるのによい。連邦議会議事堂、リンカーンメモリアル、Jazzなど。Jazzは、Fertile GroundというWorldのグループ。歌は上手いがインディアンの格好をしたボーカルの女性、曲は、ラテン調、レゲエ調、サンバ調のjazzとコンセプトがよく分からない。
3月某日
リースバーグアウトレットに行って、コート、夏冬のシャツ4枚を買う。締めて×××ドル。もっと使えると思っていってこの結果。肝が小さい。リースバーグもこれで最後だろう。
3月某日
Lost in TranslationをDVDで再び見る。映画館でも思ったが、等身大の日本を描いている点が好感が持てる。アメリカ人のコミュニケーションスタイルが妙に浮いている点は面白い。That's terrible!とかの大げさな相槌(アメリカ人女優とカメラマンの会話のシーン)。新宿など見た光景も多い。2ヶ月後には、そこに行って、更に何十年も過ごすのか、と思っても現実感が湧かず、なんだか新しいところに飛び込んでいくような気がして不思議だ。
3月某日 どんどんカウントダウンは進んでいく。
4月に1週間休みを取ってイタリア旅行決定。楽しみ。でも、イタリアって訪ねるべき街が多い。明日よりアラスカ・シカゴ。
21日 アラスカは遠い。DCからデンバーまで4時間弱、デンバーから5時間半。久々に飛行機で機内食。1日がかりでアンカレジに到着。雪に覆われた山と海の間の平野4,5キロ四方ほどの平野に、碁盤の目の街並み。ビルは高くない。ロスの郊外のような景色、これが人口26万のアラスカ州アンカレジ。
アンカレジは何もない。人口26万の町。ブランドの店は皆無。一番高級なのがバナナリパブリック(やや高級なGAP)。金持ちはシアトル辺りでお買い物、ということらしい。自給自足できないので、物価は本土に比べ3割ほど高い。州の歳入の8割は石油関連収入。州レベルでの所得税はなく、逆に石油収入を基とした基金からの毎年の還付金が州民一人1500ドル余り。でも産業はなく貧乏な州。空港の名前にもなっている、テッド・スティーブンス上院議員に対する尊敬の念は党派を超える。彼がいないアラスカ州は想像したくない、ということのようだ。人々の顔、白人は7割、原住民系が2割弱で最大のマイノリティ。顔立ちに親しみが湧く。黒人、ヒスパニック、アジア系は各3,4%。
22日 仕事のアポが5件あったせいで、観光の時間ゼロ。郊外の氷河や、自然を眺める観光が楽しそう。来るとしたらゆっくり来たいけど、さてもう一度来るかは疑問。なお、オーロラは15分ほどで消えるもので、週1でも見るのは難しいとのことで、諦めがついた。
23日 1日移動日。朝7時過ぎの便で5時間かけてデンバー。時差+2時間で既に午後2時過ぎ。1時間待って、3時間のフライトでシカゴへ。+1時間の時差で午後7時。ホテルについて食事して寝て終わり。アメリカは広い。
24日 シカゴ。アポの合間に美術館(Chicago Institute of Art)を1時間だが見る時間があった。前回ゆっくり見たこともあり、ああ、「この作品あったあった!」と思うことしばし。結構覚えているものだ。丁度レンブラント展があったが、油絵作品は少なかった。ナショナルギャラリーの作品をここで見るとは。現代美術部門のジョセフ・コーネル(写真:クリックで拡大)の作品の収集数を多さに感嘆。ここも後何年かは来ないんだろうな。1日働いて、夜の便でDCへ。へとへと。
3月某日 東京よりの旧知のお客様2名(姉と弟)。6年ぶりの再会を懐かしみつつ、桜も咲き始めたDCを案内。4時半頃アーリントン墓地でロボットを見るような衛兵の交代式に遭遇できたのはラッキー。夜はチーズケーキファクトリー。夜のリンカーンメモリアルも美しい。デモクラシーって大切だなと真面目な気持ちにさせる威厳を持った施設は日本にあるのだろうか。
3月31日(水)
夜は桜祭り関係のレセプション。上院議員10名を一気にナマで見た。フリスト(上院共和党院内総務・・・要は米国議会トップ)の姿も。セレモニー後の自由懇談の時間、全米各州代表の桜の女王達がフリストに挨拶したがっている中、フリストを見つけるや駆け寄り、熱心に自分が働いている国防省のバイオ関係の研究予算の意義を説いている親父(ロビイスト)が居た。明らかに迷惑そうなフリストの顔色すら読めない、哀れな、スマートさに欠けるロビイストもいるもんだと何か新鮮だった。却って逆効果だろう。写真(クリックで拡大)は日米150周年記念式典の前に、日米和親条約原本(複製)をめくる公文書館スタッフ。そうか、複製だから触ってもいいのか。
明日から4月、帰る時期が近いとかよりも、就職10年目に突入、ということのインパクトが自分では大きい。
3月終わり。戻る