一人ひとりのマスコミ
創森社

迷走するマスコミ界。送り手の内面、受け手の心情に入り込み、ジャーナリズムの深層を照射。組織人として市民として、一人ひとりがマスコミをどう変革できるかを実体験をとおして発信する。
[もくじ]
プロローグ メディアは永遠である
第1章 光と音に刻む
第2章 一人はみんなのために みんなは一人のために
第3章 テレビは絶滅種か
第4章 ベトナム報道からイラクへ〜囲い込まれた従軍記者〜
第5章 メディア・ミックスの大波のなかで
  エピローグ 一心同体化する戦争報道  


ラメール母
平原社

「わが子を偉大な芸術家と思うことにしよう」と心に決め、ひたすら抱きしめ、愛した母。そして、その愛に懸命に応えようとした息子。しかし…。昭和を生きた母と子の風景を描いた、自伝的小説。
[目次]
 第1章 緑色の部屋
 第2章 上海の蝙蝠
 第3章 母と子の彷徨
 第4章 民主主義の教室
 第5章 巣離れ
 第6章 スキャンダルの夏
 第7章 あてなき疾走
 第8章 母の激情
 第9章 旅の記憶
 第10章 父母の黄昏
 エピローグ


蟻3部作
蟻・蟻の時代・蟻の革命
角川書店

ベルナール・ウエルベル原作、小中陽太郎、森山隆共訳。
謎の昆虫学者エドモン・ウエルズの残した古いアパートに住む鍵職人ジョナサン一家を襲う想像を絶するミステリー。
エドモンは蟻のフェロモンを解読して、蟻と交信する方法を開発していた。勇気と愛と自己犠牲に溢れる蟻の世界、共生を目指して、健気にたたかうジョナサン一家と蟻の冒険、エドモンの残した知恵に溢れるエンサイクロペディア、「これはもうジャンルを越えた面白さ」(解説養老孟)。
続編「蟻の時代」では、エドモンの美しい遺児と昆虫を絶滅しようとする化学者とのたたかいが繰り広げられる。殺虫剤は大量破壊化学兵器であろうか。
「物事を相対的に見よう、という美しい呼びかけに共感する」(高畑勲)。
完結編「蟻の革命」(永田千奈訳)は、高校生たちの革命と蟻の共闘へと進む。70年代の共同体運動に託した若者の夢の実現である。(「優れて革命的な啓発の書」小谷真理)。
本書の翻訳もまた一つのミステリーであった。問題作「悪魔の詩」の版元から出版後、刊行者が行方不明となり、長く絶版となっていたのを、角川文庫津々見潤子が発掘、文庫化したのである。


今こそ平和を実現する
日本キリスト教出版

9・11世界同時テロ、23003年3月の米英軍によるイラク攻撃、21世紀にはいり、世界はふたたび戦火の時代に突入した。
まことに『ヨハネの黙示録』にいうように、「サタンは彼らを集めて戦わせようとする」(黙20:7)。そのなかにあって正義と愛を真っ向からかかげて、悪と立ち向かう勇気を与えるために書かれた。
『信徒の友』連載の中から、同時多発テロやイラクなど緊急の事件を批評、さらに著者のこれまでの行動のなかから、金大中大統領救出、ベトナム戦争反対などの生々しい体験をもとに勝利への希望をあとづける。
「マスコミュニケーションの現場に関わるひとの視線の広さがたのもしい」(木崎さと子)。特に筆者が力を入れるのは後半の書き下ろし、旧約聖書で大きな魚に飲み込まれるヨナを題材にしたイラク訪問記である。ここで筆者は、日本憲法の不戦条項は正しい。
しかしそれは他国の貧困や不正を放任し、自国の平和だけを願う内向きの非戦であった。行って、貧困や差別を無くさない限り、自国もまた安全ではない。ただしその貢献は身に寸鉄を帯びず行うのが、真の平和貢献だ、と力強くとく。
著者がながくかかわった日本ペンクラブ編の「それでも私たちは戦争に反対する。」とならんで、憲法9条無用論が跋扈するいま、積極的国際貢献論として新しい視点を提供する平和論である。同じ著書による「正義は川の流れのように」(95年)の姉妹版。 どちらも版元が日本基督教団出版局のため、一般書店で陳列していない場合は、どこの書店でも注文すれば2週間でお手許に届くでしょう。また直接注文なら3日後に配達されます。(03−3204−0422)


青春の夢 風葉と喬太郎
平原社

明治の硯友社の四天王と謳われた小栗風葉は、半田の薬種商「美濃半」の出身である。
風葉初期の出世作は「亀甲鶴」は、郷土半田の酒作りのありさまと杜氏と家付き娘の悲恋を描いて、硯友社に珍しく写実的な小説である。代表作は『青春』といわれている。
時代は日露戦争の頃、紫の袴をひるがえす女子大生を生き生きと描き、満天下を湧かせた、と木村毅が書いている。
風葉が長男で、その四番目の弟小栗儀造がいる。儀造の最初の妻との男子・喬太郎の悲運は、風葉の酒癖に始まった。
弟儀造の結婚式で、花嫁玉の美貌に引かれた風葉の酒により、若夫婦は離婚、あとに喬太郎が残された。
喬太郎は、未解放部落の天皇直訴事件を一兵卒として目撃、社会主義に引かれる。やがてヒトラー治下のベルリンでドイツ共産党日本人党員となる。時代はいわゆる満州事変の頃、かれも特高警察に追われる身となるのである。
小栗儀造の娘、つまり喬太郎の異母妹を妻に持つ作者が、明治、大正、昭和を題材に、加藤周一をして「昭和の金字塔」といわしめた長編、著者がかけた渾身の力作。
また儀造の妹俊は、梅原猛の母である。梅原と妻はいとこである。
尾崎紅葉、徳田秋声、宮本顕治、梅原猛らが生き生きと活写されている。


メディア・リテラシーの現場から

風媒社

異文化・非言語
グローバルコミュニケーション

平原社

(写真協力:服部英樹)

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