DC色々体験記 2003年8月

 

7月29日〜8月9日 人もうらやむ長期夏期休暇

 

8月某日

マチュピチュでとったビデオ編集開始。結構歴史的な調査もしなければならないので時間がかかりそう。ディアマンテスの「コンドルが飛んでいく」も最初はいいが、後半が激しすぎて、どう映像を併せようか、前半部分はインカの民族音楽を併せたいけど、このためだけにわざわざ買うか、などと悩みつつ。現地で1枚買っておけば良かった。

 

8月某日

久々にナショナルギャラリーに、、、と思ったが12時に起きてしまい、テレビでオリオールズーヤンキース中継が始まり見入ってしまい、美術館を諦める。天気が良かったので3時からアパートのプールへ。20人くらいはいたか。読書、軽く泳いでうとうとと1時間半。気持ちいい。

8月19日(誕生日、32歳。)

誕生日だからというわけではないが、スーパで目に付いたロブスターを1匹使ったパスタとステーキ。ステーキはオーブンで仕上げ。ロブスターがイマイチであったのが悔やまれる。ステーキ8ドル。ロブスター1匹7ドル(スーパーGiantにて)。

誕生日の感慨、特になし。最近白髪は増えたと感じるが。

 

8月某日

 ビデオ編集がめどが付く。結局ペルー音楽のCDを1枚購入。前半(クスコ)部分の曲が見つかった。写真上方のジグザグの1コマ1コマが全て映像。これを地道につなぎ合わせていくこの作業、これまで既に10時間以上かけているだろうか。6分の作品でこれだから、テレビで1時間のドキュメンタリーなど大変だろう。テロップをつける作業が残っているがこれが更にめんどくさい。

 仕事関係でアメリカ人の面接を行っているが、こちらの人は自己主張がハッキリしている。「私は優秀なリサーチャー」なんて堂々と言う。また、20代のうちは、1〜2年くらいで仕事を変わるのは当然のようで、こちらが「前任は6年勤めていました」と言うと「そんなに長く!」という反応。長く勤めていてはキャリアアップは図れない、というのは強迫観念にも近いモノがある気がする。

 

8月某日 職場の友人が主催した、本来は別の友人のための誕生日パーティーが、自分も被対象者に加えてくれた。誕生日を祝われること自体が久々で不思議な気分。

 

8月某日 2日連続で昼寝をしてしまい、天気がよいのに何もしない日になってしまいそうだったので、夜9時半から近所の小さい映画館で映画Swimming Poolを見る。8ドル25セント。R指定。中年女性小説家のフランスでのバカンス、そこでの若い女性との出会い、「事件」を描いた作品であるが、最後の部分で、現実と幻想の境目が分からなくなり、観客に軽い混乱を催す渋い作品。現実と幻想の混乱といっても、数学者ナッシュを描いたBeautiful Mind(ラッセル・クロウ主演)程のインパクトはない。女性が可愛かったからいいか。

 

8月某日 夜9時から5時間半かけて、マチュピチュビデオのテロップ入れ終了。面倒くささに途中からテロップが少なくなってしまったが、自分的には満足。この作業、作業を中断するタイミングが難しい、というか、結局止められずに深夜3時まで夜更かし。

 

8月某日 明日から3泊4日で久々のNew York(通算9回目、今年では5月以来5回目)。「年10回NYに行く」の今年の目標達成が危うい。9−12月で5回行かなければならない計算。この義務感は自分でも分からない。今回は、昼間はエリス島移民博物館、MOMA、イサムノグチ美術館、ブルックリン美術館の4つ+時間がればインターピッド博物館、夜は、NY Salsaコングレスを楽しむ予定。

 

8月29日―9月1日 NYC旅行(通算9回目、今年5回目)

8月29日(金曜

行きの8時発のUS Airのシャトル便が夕方の雷雨のため2時間遅れ。雨が降ってイヤな予感はしたけど。これじゃあ、飛行機にした意味ないじゃん、と思いつつ11時過ぎにホテルにチェックイン。12時過ぎに会場入りしたときにはパフォーマンス第2部も中盤。会場が意外に狭いのには驚いた。踊っている人のレベルは高いけど。あと、女性が余り気味で踊る相手には困らなかったのはなかなか良い。日本人も結構いたが、NY在住の人もいるようで。

気になったのは入場券。手首に巻き付けるのは1日なら我慢できる。フルパスであれば、3日つけっぱなしでもまだ我慢できる(日中もホテルからは余り出ないだろうし)。しかしナイトパスも3日つけっぱなしなのにとはいかがなモノか。これをつけてNY観光でマンハッタンを歩き回る身にもなってくれ(写真は外す直前のくたびれた「パス」)。

パフォーマンスを床に座ってみるのは会場確保での主催者の苦労が忍ばれるが、来年は主催者メネンデス氏も椅子席を用意、と言っていたので、今年は成功しているのだろう。ホテルも参加者で満室のようだし。5時までフロアは空いているとのことだが、さすがに翌日もあるので3時過ぎホテルに戻り就寝。

 

8月30日(土曜)

今回は観光にも力を入れることにしていたので、11時過ぎよりQueensに一時移転しているMOMA(NY近代美術館)へ。仮店舗のMOMAは1フロアのみの営業。作品の質は勿論高いけど数はかなり少ない。

それでも、セザンヌの静物画(写真)(リンゴのうちのいくつかは、今にも転がり出しそうな不安定感。しばらく考えて、タイトルが「Still Life with Apples」とあったので、Applesは「still life」と区別されているので、それでいいのだ、と自分を納得させる。)、ルソーの「Sleeping Gypsy」(写真、不条理感がステキ)など、足を止めて見入ってしまう作品はいくつもある、、、といっても、やはり数は少なく、それほど飛ばした訳ではないのに1時間足らずで常設展を終わってしまう。3時間以上はかけてゆっくり見ようと思っていたのに期待はずれ。12ドル返せ。特別展(ドイツの画家)は作品数も多くしっかりしていたけど自分の好みではなかったので残念。

(※旅行から戻ってから、2001年7月のNY旅行でのマンハッタンのMOMAでの写真を見比べると、やはりピカソの「アビニヨンの女達」、ウォーホールのキャンベルスープ缶、モネの睡蓮などなどが無く(貸し出されている?)悲しかった。)

期待して行ったイサムノグチ庭園美術館も改装中のため、倉庫を改造したような建物の1フロアでの縮小営業。しかも彼の作品は少なく、大部分がイサムノグチの1950年のアジア等への旅行のパネル展示。なんじゃそりゃ。これで5ドル。アフリカ美術館は同じ建物の1フロア。こちらは同じ1フロアでも展示品は写真ではなく感激。アフリカ人は宇宙人だったのか、とおもうような常識を越えた造形には恐れ入ったという感じ。写真撮影は出来なくて残念。5ドルの価値はある。

夜はコングレス2日目へ。パフォーマンスはレベルが高くて良い。フランキーマルティネス、エディトレスダンサーズなど、プエルトリコと同じナンバーのモノも多いが。マルチプルターンで有名なサントリコは何度回るか数えてみたら、4分くらいのパフォーマンスの間に150回!10回連続ターンみたいなのも2回あった。NYオールスターズは豪華、NYのトップダンサーが誰なのか余り知らなかったので誰が誰だか判って、いい勉強になった。

ライブはスパニッシュ・ハーレム・オーケストラ。CDを買って聞き込んでいたが、それらが中心の選曲だったので痺(しび)れた。そういえばパフォーマンスでも彼らの曲がよく使われていた。2時半過ぎには帰る。On2で踊る方が心地よくなっている自分、シャインで思うように踊れないもどかしさ、などコングレスに来ると自分について感じることが多く面白い。

 

8月31日

念願?の自由の女神、移民博物館観光。一応行っておこうかと。自由の女神はフォトジェニックなので、ついつい撮ってしまうが、それ自体にダイナミズムがない、というかあまりに落ち着いていて面白くない。「いい写真」は撮るには撮れたけど。移民博物館は収穫。アメリカの移民の国としての多様性、活力を再認識。ついに日本人の写真やパスポートなどを見つけると見入ってしまうが、きっと移民を先祖に持つアメリカ人も同じ気持ちか。もっとも日本人などアジア人は移民排斥法でヨーロッパ人とは差別されていたのだが、その辺の歴史はさらりと流されている。夜は韓国焼き肉。NYでの定番になりつつある。疲れたのでジミーアントンのパーティーやコングレスの最終日パーティーは行かずに寝る。

 

 

9月1日レーバーデイ(祝日)

ラガーディアから2時の便でDCへ戻る。今度は定刻運行。飛行機は楽。帰ってからが違う。次は予算の関係で車かバスになるだろうけど。

 

8月終わり