9月21日(日)リッチモンド

 

昼からリッチモンドのヴァージニア州立美術館。もう一度行かねばとかねてより思っていたところ、よし、と思い立って出かける。1時間50分余りのドライブの結果、入り口で見たモノは「closed」の悲しい知らせ。ホームページには木曜日(台風の当日)が休館としか書いてなかったくせに。

気を取り直して適当にドライブして目に付いた、「John Marshall's House」に、きっと観光地だから面白いだろうと信じ、訳も分からず入る。丁度ツアーの開始時間、係員のおじさんの丁寧な解説、ビデオで、Marshallが第3代の最高裁裁判長で、ジェファーソンとも近い(といって政治体制についての考え方としては、人民による支配を主張するジェファーソンに対し民主主義の衆愚制へ走る危険を常に主張していたらしい)大変立派な人物であったと知る。1801−35年まで最高裁判事を務めたのは最長記録であるとか。まあ、郷土の英雄といったところだろう。1900年初頭まで子孫が実際に住んでいたこの家には、90%の調度品が当時のママと言うことで、19世紀のアメリカの(裕福な)家を見学するという点でも良い。所要1時間。5ドル。内部の撮影は禁止。

 

その後4時過ぎであったので、ツーリストインフォメーションに入り、「何か見られるところは?」と聞くと、「4時半から議事堂のツアーの最終回よ」、と係員のおばさん(推定50歳)。4時15分だったので慌てて車を走らす。しかし、議事堂入り口での「日曜は3時までだよ、ハハハ」と州警察官の小馬鹿にした声を聞いて、「『係員』の言葉を信じるな」というアメリカ生活での「掟」を思い出した。思い返せば、その係員に対して「いやあ、美術館に来たんだけど、今日はclosedだから時間が出来たんだ」といった時の「あ、、そうよね。」との一瞬たじろいだ反応で、そのおばさんを信じて良いか気付いておくべきであった。というわけで議事堂内部には入れず「門構え」だけは立派な州議事堂の周囲を1年ぶりに1周したが、直径1mはある大木が3本も倒れていることを見ることになり、図らずも3日前のハリケーンの凄さを見ることになる。こんなのを見に来たわけではないのに、、、と思いつつ記念撮影。

 

往路で「リッチモンドもこれで最後だな」などと思っていたが、美術館にもう一度リベンジを果たさねばならない。今回は災害調査みたいな旅だったと、思いつつ、次こそリッチモンド見納めを誓った。

 

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