Bikers Club TSUBASA Establishment1992 |
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やむを得ない事だが毎年梅雨のこの時期は、天気によってツーリングの予定が大きく狂わされる事が多い。案の定今年も、予定していた6月10日の第2日曜日は雨で延期となってしまった。その後14日に関東も梅雨入りとなり、またもや開催が危ぶまれた17日の日曜は、梅雨入りどころか梅雨明けしたかの様な好天に恵まれ、絶好のツーリング日和となった。 |
予定では今回、初の試みとなる「ミステリーツーリング」を開催するつもりだったが、都合で参加できないメンバーが多数いたため、この企画は次回に持ち越しとして、今回は急遽即席のコースを走ることにした。当初は定番の伊豆方面にしようかと考えていたが、直前になって山の方の天気も良く、気温もかなり高くなるとの予報が出ていたので、これは高地のワインディングが良さそうだと思い、十二分に走りを満喫できそうなコースを考えてみた。順を追って紹介しよう。 集合場所はお馴染み高坂SA。出発30分前に到着すると、いつもながら近藤さん、吉浜さんの姿は既に食堂にあった。その後「朝、調子が良かったら参加する。」と言っていた高橋さん、そしてMr.ガンメタも到着した。ゲストの藤井君と久々参加の黒田さんの2名を加え、総勢7名での開催となった。 |
定刻通り高坂SAを出発。ここから関越道を35Km程走り、本庄児玉ICで下りる。R462で早朝の空いた市街地を11Km程走り抜け、昨年5月に訪れた「湯郷白寿」の近くで神流川を渡ると、そこからは神流川・神流湖沿いの快適なワインディングが続く。ほどなく最初の休憩ポイント道の駅「万葉の里」に到着。メッシュジャケットではやや肌寒く感じられた、朝の冷気に冷やされた体をほぐす。 R462をそのまま西へと直進すると、恐竜の町「中里」で道はR299へと変わり上野村に入る。 |
日航機墜落現場はこの辺りだと無線で話しながら、本日最初のSS(スペシャル・ステージ)十石峠の入口に到着。ここは長らくダートが残っており今まで走った事がなかったが、全面舗装になったとの情報を得たので、今回トライしてみる予定だった。がしかし、昔から土砂災害に弱い道なのは相変わらずで、残念ながらこの日も通行止めで走ることができなかった。 結局いつものぶどう峠に迂回、所々砂利の浮いたタイトなワインディングを一気に駆け上がる。 山頂で鳥のさえずりをかき消す程のカエル?の大合唱を聞きながらしばし休憩を取り、峠の後半を小海の町へと向けて下り込んで行く。 小海の町で給油を済ますと、いよいよ本日のメインコースその1「麦草峠」へと入る。標高1700mのドライブインで冒頭の記念写真を撮影した後、標高2127mの最高地点を通過し「日向木場展望台」まで一気に走る。この道は伊豆スカに迫る最高のコーナーレイアウトだが、アスファルトの補修に使われている黒いゴムの様な筋にタイヤがとられ、思う様にスロットルを開けられないのが残念だ。 |
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展望台のPで高橋さんが些細なアクシデントにより、残念ながら途中リタイアを余儀なくされた。 元より夕方から用事がある為、この先で別れる予定だった黒田さんと共に一足先の帰還となった。 ここで本日の予定変更に気付かず、守谷SAに行ってしまったという沼田さんから電話が入る。 逆回りして既に「美ヶ原高原」にいると言う。お互いこのまま向かって行けばおそらく白樺湖辺りですれ違うことになるだろうと伝え、残る5名で出発。 蓼科の別荘地を近道するつもりが、タヌキに化かされてやや遠回りしながらも白樺湖に到着。 するとドンピシャリ、前方から聞き覚えのあるエグゾーストノートが響く。R1の沼田さんだ。 用事があるのでこのまま逆回りして帰るとの事。今回残念な行き違いとなったが、ここで会って挨拶出来たことで、何だか同じ時間を共有した様な気分になり少しホッとした。 |
さてここからいよいよ本日のメインコースその2「ビーナスライン」だ。既に太陽は真上近くにあり、ジリジリと照りつけてくる。暑い! 霧ヶ峰のドライブインで優雅に飛行するグライダーを眺めながら昼食をとる。 腹の虫が納まったところで「美ヶ原高原美術館」へと向けて走り出す。立ち並ぶオブジェを遠目に眺めながら一息ついた後、ワインディングも終盤となる下り込みへと進んで行く。 |
前回、前々回とこのコースを走った時は、下りきってぶつかる県道を佐久方面へ向かうルートを走ったが今回はもう一ひねり、武石峠から「美ヶ原林道」へと入る。 ここは例年「ツールド美ヶ原」が開催される場所で、モーターサイクルではないロードバイク(チャリ)が多数走っている。 松本市街が見渡せるコーナーを抜け下り込んで行くと、林道の終着点「美鈴湖」に到着する。 |
本庄児玉ICを下りてからここまで約230km、そのほとんどがワインディングというコースに、皆はもうゲップが出るほど走ったという顔つき。でもまだこの後、松本ICから高井戸ICまで200Km余りの高速道が残っている。 いつもの大渋滞とすり抜けの試練も待っている。 5人は心地よい疲れと満足感を胸に、残るパワーを振り絞りスロットルを捻った。(了)田中 |