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民主党政権が発足して一年を過ぎた。「 大人の対応?(尖閣問題)」にカリカリしているところに鈴木、根岸両教授のノーベル賞受賞。格別にうれしい。 一泊定例は晴れ渡る青空の下、小春日和の両日となるはずだったのだ!予定では。そもそも十月十日というのは東京オリンピックも開催された晴の得意日なのである。事実過去二年は晴れている。ところが今回の二日間の予報は悪くなるばかり。で、こんな時には天気予報はバッチリ当たる。天気のぼやきはきりがないのでやめよ。 結果、遠大な行程は中部方面をカットしてほぼ直線路となった。参加者はゲストを含めて九名、内三名はウォーリア車での参加だ。東北、磐越道から雨の「磐梯山ゴールドライン」を慎重に右手を操りながら走る。「白布峠」を越えて昼食予定地、「裏磐梯ビューパーク」に到着。後続のはずのウォ車組はナント、二人のナビゲーターと電子機器と四つ輪の接地面積と根性にものいわせてお菓子を食べながら先に着いて悠々としておった。 |
「米沢」に入り「上杉廟」を参詣したのち宿に向かう。山々の頂は雲中である。今日の宿はあの雲の下であってくれと祈るもむなしくホワイトアウトしそうな濃霧を突き抜けながら宿「つるや」に到着。 バイクの駐車場はピロティ内部で安心だ、関係者立入り禁止のボイラー室を乾燥室として使わせてもらえ、明日は気持ちよく発てそうである。こういう親切はほんとうに身にしみる。そしてさすがに「蔵王」、湯は最高、特にマイクロバスで急坂、急カーブを上り詰めた露天風呂のあのピリピリ感と熱さ、家庭ではとても味あわせてもらえません。 |
二日目早朝、ゲスト氏が一足速く帰路についた後、朝風呂後にギンヤンマと共に宿の屋上に出て観天望気。眼下には頂の間に敷き詰められた雲海。そして上空は一面にグレーの雲が、だがそう厚くはなさそうだ。さらに一条のスリットからは青空が垣間見える。これならば数時間後には自らの日ごろの品行方正が功を奏したとメンバー全員が勘違いすることだろう。 中継車となったウォ車を先頭に「お釜」を目指す。ガンメタによるカメラ中継結果は乞うご期待。合羽は着用する必要がなく前日と比べはるかに快適だが、狭くカーブのきつい落ち葉を巻き込んだウェットな路面は体をまるでお地蔵さんのようにカッチーンと固くする。 短い「蔵王ハイライン」を経て「お釜(五色岳)」に着くが予想通りな〜んにも見えない視界ゼロ。ここにも中国人が訪れていた。御婦人がわめいているので目立つこと目立つこと。 帰路はこの料金所でちょっと一悶着あったのち「エコーライン」を白石ICにむけて下る。とウォ車が途中で一旦速度を緩め停止したが再び加速した。そこは西を見ると蔵王が美しくそびえ、東側には遠く太平洋が望めるではないか。ここはお釜の代わりにぜひ目に焼き付けようとバイク隊は停止、「駒草平」で東北のグランドキャニオン(武ニイの言で、ちょっとオーバーだが言い得て妙である)を楽しむ。実に素晴らしい。まもなくウォ車も戻ってきた。同じ目的でアカトンボの無線で我々に送信したが、バイク隊の反応が全くなく再発進したとの事。 アカトンボが無線で呼びかけたが実は電池が切れていて電波が飛んでいなかったとのことだ。無線の不調に悩み続けるアカトンボ、深淵から上がってくるのはいつのことか。 東北道国見SAでこの先のルートを検討する。予報と南の空の低い位置に点在する青空を信じて予定通り「磐梯吾妻スカイライン」から「一切経岳」の麓、「浄土平」に進む。陽光の下、絡まった糸のような雲がワイディングロード側面から我々を弄るように次々と湧き上がってくる。紅葉が素晴らしい。一切経山からの噴煙が植生に影響を及ぼし独特の光景を作り出している。本当に来てよかった。こんな日はやはりバイクで走りたいなあとガンメタがぼやく。「浄土平」は雲の中、雨だ雨だと騒ぐ人がいる。大丈夫ここだけだっちゅうの。 ここできわめて簡単な食事をしてウォ車は磐越道方面へ、バイク隊はなつかしい「道の駅つちゆ」、「ミドルライン」経由で東北道二本松ICへ。途中の休憩地点でもウォ車は先行し蓮田SAでようやくおち合ったが到着時刻は圧倒的にウォ車が早かった。蓮田SAはすっかり陽が落ちていた。 今回の定例ツーリング、前述のように予報は二日間とも完全に雨予報だった。全工程、合羽着用と覚悟を決めていただけに二日目の好天はホントありがたかったですね。これもひとえにメンバー全員の日頃の心掛けの賜物と各々が自分に感謝していることでしょう。 皆さん、お疲れ様でした。(了)熊谷 |